《ほおずき千成り市》09.07.09~10


photo by iwase-san
濁点と毒々しい色の墨流し
つくりものの中では人が死ぬべし
物憂い顔で押し黙る
しかしまるい円
淡い泡のゆるやかな上昇
少女達の広がりを詰めたスノードーム
動物達は歌い笑む
こちらも円いまる
ほおずき市で覗きからくりをだすのにあたっての以上の決意は
「劇場」という概念を鍵に
向こうからやってきたのか こちらから湧いてきたのか
結局分かりませんでした
ですが4年前 ほおずき市でわたしがぼつんと感じた裸んぼの使命感を
今年momo椿*として果たせたことはたしかです
「怖るべし祭り」で「頭はシャッキで踊り倒す」
ガラスのレンズを覗いてみると キラキラと色づいた!
演目は《羊とボー・ピープのおはなし》
誰もが探すことが好きですね 世界はまぁるいというのに
てっぺんぺん どんどんぞこまで探しに行きます
そのくせ 探し当てた羊にしっぽがなくても気が付きもしない
羊飼いが大人になってとても哀しい気持ちで木を 見上げた時
初めてそれが 綿毛ではなくて
くすんだ羊のしっぽであることに気が付くのでしょう
こんな歌物語でした
背景の絵と人形です 知らず知らず花模様
mau